藤本すすむブログ「100万回生きたねこ」

今日の一句  年越しや日本海の雪を見に

 

 年越しや日本海の雪を見に

                 源求馬

| - | 06:00 | comments(0) | -
今日の一句  蒼い風三角屋根の駅に吹く

                                                       (国立はっぽん 11/28)

 

  ボンボヤージュ! この言葉を 

  はっぽん、あなたに捧げます

  あなたは今はもう 天国へ旅立つ 

  はっぽん、ありがとう!

 

 10月31日に亡くなられた「はっぽん」こと俳優山谷初男さん。

11月のライブは、山谷さんの追悼ライブとした。

 秋田出身のフォークシンガー、友川カズキさんの紹介で、20代半ばの数年間、山谷

さんのアパート山谷荘にお世話になった。よく家賃を滞納したが、催促されたことは

なかったな。

 

 また、お店「はっぽん」が開店したこ頃、私はちょうどライブハウスで活動し始めた

頃で、最初は、はっぽんに出演するフォークシンガーの前座で歌わせてもらった。

友川カズキさん、友部正人さん、なぎら健壱さん、北炭生さん、新谷のりこさんなど、

とても刺激的で、幸運であった。お店では、山谷さんとぐでんぐでんになるまでよく呑

んだものだ。

 

 トルコの演奏旅行にも、山谷さんは一度参加された。では、一緒にステージをという

ことで、栗原貞子さんの「生ましめんかな」を、山谷さんが日本語で朗読、そのあとに

私がトルコ語で朗読。アンタルヤ、マルマリスのステージは懐かしい思い出である。

 

 近年は、私のパレスホテル立川での新春チャペルコンサートに3回ゲスト出演して下

さった。そんな、思い出話をしながら、山谷さんの十八番、秋田弁の「ボンボヤージュ」

を真似て歌った。

 

 三角屋根の国立駅舎が蘇った。高校卒業し上京したころ住んだのが国立で、横浜の大

学を卒業し、もう一度一から生き直そうと国立に戻ってきた。

三角屋根の駅は、私の青春のシンボルだった。駅の近くにマンションが建ち、駅舎も奇

麗すぎて蒼い風が吹くイメージはないのだが、65歳になる胸の内には

 

        蒼い風三角屋根の駅に吹く

                        源求馬

| - | 07:13 | comments(0) | -
今日の一句  警策の音方丈に冬坐禅

                       (青梅 宗建寺 2016、11/5)

 

 新春チャペルコンサートにいらした、青梅在住のTさんから「青梅のお寺でぜひコ

ンサートを」という勧めで、住職を紹介していただき、その運びとなった。

 

 青梅宗建寺は臨済宗の寺で、青梅七福神・毘沙門天の寺でもある。また、ジャズ界

の大御所ロン・カーターが毎年来日の際にライブをする寺としても知られている。

 

 私のコンサートは、会場が寺の本堂ということもあり、良寛をテーマとして行われ

た。そして、良寛の少年時代を歌った「少年栄蔵」、岡山の修業時代を歌った「円通

寺」、良寛が好きだった仏教説話を歌にした「月の兎」が生まれ、「風の良寛」を含

め良寛四部作が完成した。

 

 そんな縁から、宗建寺の毎月1回の坐禅の会に参加している。本堂(方丈)の窓際の

坐禅の席に、30分ずつ2セット座り、後半では警策(棒で肩をたたくこと)を受け、

最後に般若心経を全員で誦経する。その後、客殿に移り抹茶をいただき、毎月変わる

掛け軸の禅語の話や四方山話をして終わる。

 

 ただ座り、ゆっくり呼吸を繰り返し、無の境地になる(ほとんどなれない)。

月1度のわずかな時間ではあるが、なんとも贅沢な、最も大切な時間と思えるように

なってきた。

 

   警策の音方丈に冬坐禅

              源求馬

| - | 07:49 | comments(0) | -
今日の一句  噴水の風にねじれて天寒し

                   (赤坂 インディアン・サマー 9/28)

 

 年末年始は大体旅をしている。旅先で新しい年を、新しい気持ちで迎える。

近年は四国、東北が多かったが、昨年末から正月にかけては、伊勢神宮・鳥羽へ。

 

 「カタクリの花」を創るきっかけとなった、秩父巡礼の旅が45歳の時。それから

坂東三十三観音巡り、西国三十三観音巡り、四国八十八か所札所巡り、越後三十三

観音巡り、信濃三十三観音巡りを軸に、国内を旅してきた。

 

 海外も、赤痢にかかり死ぬ思いをした28歳のタイへの旅から、中国、インド、シル

クロード、パキスタン、ウズベキスタン、カンボジア、スリランカ、エジプト、フラ

ンス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどヨーロッパ、アゼルバイジャン、ジョー

ジア、アルメニヤ、そして文明の十字路トルコ。

 

 たくさんの旅をし、たくさんの歌ができた。

初出演の赤坂・インディアンサマーでは旅の歌をを特集し、1部海外編、2部国内編

という構成で歌った。ノーマイクの生声・生ギターで、旅をしているように歌い、聴

いていただいた。

 

 今日は師走の冷たい風が吹いている。日本海側、東北、北海道は雪模様。

 

      噴水の風にねじれて天寒し

                                                   源求馬

| - | 05:57 | comments(0) | -
今日の一句  ギター背負う女子高生や冬の月

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          (憲法フォークジャンボリーin東京 労音大久保会館 8/18)

 

 伝説的なフォーク・イベント「中津川フォークジャンボリー」を企画・運営した

笠木透氏が2005年に立ち上げた「憲法フォークジャンボリー」。今回が13回目。

私は、羽衣ねぶたを引いた翌日、昨年に引き続き参加した。

 

 30組ほど出演し、1組の持ち時間は10分。昨年はイベントの趣旨にちなみ「コサ

ックの子守歌」、砂川闘争をテーマにした「砂川の赤とんぼ」をピアノの弾き語り

で歌った。今年は、戦争の悲惨さと父の戦争体験などを歌った10分弱の大曲「カタ

クリの花」を、ジョイントライブや三条ライブツアーも一緒に行ったみほこんと演

奏。彼女のバイオリンとコーラスがつくと、スケールの大きなドラマチックな歌と

なり好評を得た。

 

 バイオリンでの弾き語りという珍しい歌い手の彼女とは、コタンで「平和を紡ぐ

歌」というタイトルでジョイントライブを行っており、来春3月29日(日)に第4

回目を行うことが決定。

 みほこんの師匠筋でもある笠木氏の歌も取り上げ、この時代だからこそ歌わねば

ならない歌をと考えている。

 

     ギター背負う女子高生や冬の月

                   源求馬

 

 

 

| - | 06:40 | comments(0) | -
今日の一句 「水を水を」と南の兵士「寒いよ眠いよ」と北の兵士

 (長井さん通所の新潟県三条市西四日町ディサービスセンターにて 2017/11)

 

            唐楓(とうかえで)の詩

            〜山本五十六記念館にて〜

                       作詩・作曲 藤本すすむ

 

  片手にノートを広げながら ガラス越しの展示物見つめてる

  課外授業の生徒たち 山本五十六記念館

  若いころの家族の写真 毛筆で書かれた長い手紙

  雪が培った我慢強さ 不言実行の人

   世界の平和 戦争回避を

   誰よりも望みながら 運命のいたずらか

   戦いの道へ 真珠湾

 

  ふざけ合ってはしゃぐ生徒を 若い先生が注意している

  君たちは平和な未来を 生きれるだろうか

  愚か過ぎた戦いや飢えで 無念の死を遂げていった人たち

  そんな犠牲の歴史の上に 私たちの今がある

   泥沼の戦争 早期終結を

   誰よりも望みながら 運命を覚悟して

   ブーゲンビル島の 空に果つ

 

  あなたが愛した唐楓 庭先で揺れている

  あ〜日本人よ 過ちの道二度と歩むな

  あ〜日本人よ 時勢や世の中におもねるな  

 

 今年95歳になった長井さんの詩に曲をつけた歌が、7曲たまっ

た。「本寺小路エレジー」「五十嵐川慕情」「せめて一日」「老

人ホーム」「五十嵐川無常」「名刹本成寺」「川辺のショートス

ティ」。お住いの三条に因む詩また入所・通所した施設での老境

を歌ったものが多く、微笑ましくもあり、また身につまされる詩

だ。

 

 長井さんから山本五十六の歌を作ってくださいという依頼があ

り、長岡の山本五十六記念館を訪ね、出来たのが「唐楓の詩」

 

 今年のライブは23日のコタンで終わったが、長井さんから送

られてくるたくさんの詩の中から2曲を、今年中に作曲し、CDに

録音し送ってあげたいと思っている。これが今年最後の仕事。

その1曲に「特攻」という詩がある。戦争体験者長井さんの、これ

だけは残して、若い人に伝えたいと言う詩だ。 

さて、気を引き締めてラストスパート。

 

  「水を水を」と南の兵士

    「寒いよ眠いよ」と北の兵士

                       源求馬          

| - | 15:33 | comments(0) | -
今日の一句  星冴える神話の夜やオリオンの夢

                            (コタン 12/23)

 

 今日は、2年ぶりの生活習慣予防健診に行く。日頃は、早寝早起き、食事も朝

食は以前から卵納豆かけご飯に味噌汁。最近はおまけに、ヨーグルトに大根おろ

しと蜂蜜をまぜたデザートを食べている。これはおすすめマイブーム。体調はす

こぶる良いのだが、念のための健診である。

 

 まずは体重と身長の測定。衣服を着たままの体重測定。あれ?今は衣服をまと

った値が体重なのかな?子供のころは、パンツ一枚で、体重計の針が微妙に左右

に揺れ、どこで止まるかと緊張感があったのに。これでは、まるで政府発表の統

計数値みたいに、いい加減なんだな。

 

 視力検査、聴覚検査も、2〜3分で終わり、ザックリこんなものですねという感

じ。問診室で医師が胸と背中に聴診器を当てた後、事前に書いた問診表をみて、

「タバコは止めましょう」と誠意の表情もなく紋切型に言うので、「死んだ気に

なって吸ってます」と答え、笑いを取った。

 

 胸のレントゲンも、機械が妙にコンパクトになり、レントゲンを撮るという重さ

が感じられず、レントゲン氏に申し訳ないくらいだ。

 心電図計は、ヒンヤリしたパットの感触が、心臓に届いている感じだけが良い。

胃のバリウム検査。発泡剤とバリウムがずいぶん飲みやすくなって、げっぷもほ

とんど出なかった。ただ、いろんな動作をするため、体を捻じ曲げたり、でんぐ

り返りをしたので、後になって少し筋肉痛になった。ラジオ体操をして行けばよ

かった。

 

 最後の血液検査の採血で、看護師が1本目を失敗し、「すみません、もう1回やら

せてください」「リハーサルはいりませんから、今度は失敗しないでくださいね」

右手から今度は左手に変え注射針をチクリ。・・・ホッとして終わった健診だった。

さて、結果はいかに。健康が一番だな。

 

 今日はクリスマス。キリストの生まれた日だがニュートンの生まれた日でもある。

  

  渦を巻く塵を集め 星は生まれた 

  渦を巻く時の中で あなたと出会った

  引き合う力で星は巡り 

  引き合う力であなたといる

  

       星冴える神話の夜やオリオンの夢

                     源求馬

 

| - | 21:11 | comments(0) | -
今日の一句  死に化粧の眠れる母や冬薔薇

 

               落日

                   作詩・作曲 藤本すすむ   

 

   棺の中で眠る母さん 死に化粧の何て美しい

   汗水流し日焼けた顔で 育ててくれた最後の顔

    私の体をめぐる その血の温もりに

    思い出 面影 その笑顔

    あなたがいつも生きている

    あなたと過ごした 季節の中で

    伝えきれずの ありがとう

 

   西の空へ消えた父さん 突然の別れ寂し過ぎるよ

   無言で佇む故郷の山 生きてるあなたの背中のように

    夕焼け赤く 河面を染める

    河よ 夕陽を映したまま 遥か海に注げ

    あなたと過ごした 季節の中で

    伝えきれずの ありがとう

 

 

 知人の父が6月に急逝した。その追悼のため創り一度発表した曲を、練り直し

昨日のコタンライブで発表。

 12月初旬、若いころお世話になった従兄が、心筋梗塞でやはり急逝。残され

た家族の想いを行間に込めた。

 

 昨年11月、母が94歳で亡くなった時、棺の中の母の顔を見て少し驚き、その

印象を俳句に留めていた。

 

       死に化粧の眠れる母や冬薔薇

                                                        源求馬 

 

| - | 17:00 | comments(0) | -
今日の一句  貧困の日本と語る顔は裕福

                        (ライブハウスコタン 6/9)

 今日はコタンで、今年最後のライブ。

ピアノでの弾き語りレパートリーが増え、今年はようやく持ち時間45分ほどの

全曲をピアノだけでも歌えるようになった。

何よりも、重いギターを持って行かない手軽さは良いのだが、まだ、間違えたら

どうしようという心配と緊張感を背負うことになる。

 

 同じ曲でもギターでの弾き語りとはまるで別物になるので、新曲を発表するよ

うな新鮮さがまた良い。ギターとピアノの二刀流もステージ構成が楽しくなり面

白い。さて、今日はどんな構成でやろうかと朝から考えているところ。

 

 今日の共演者は、ユニークな世界を持つあべあきらさんと弱つよむさん。

共演者の歌を聴くのも、自分がどういう歌を歌えばよいか参考になり楽しみ。

 

今日の一句は川柳のようだが   

            

       貧困の日本と語る顔は裕福

                      源求馬

 

 

| - | 07:28 | comments(0) | trackbacks(0)
今日の一句  湯けむりが人生たちを包みおり

国立のNPO法人ACTすてっき25周年の集いで、「藤本すすむコンサート」

                       11/28 国立福祉会館

    すてきな・すてっき

          作詩・作曲 藤本すすむ

 

  色づく街路樹 木枯らしに揺れ

  深まる秋には 憂いの人生

  か細い心を 支えているのは

  年老いた旅人の 杖にも似て

   私のステッキ 歌声とともに

   私のステッキ 軽く一振り

 

  魔法の杖なら サリーちゃんの杖

  笑いの杖なら チャップリンの杖

  助け合い支えあう 真心の杖で

  この街にこの世界に 愛を呼ぼう

   私のステッキ 歌声とともに

   私のステッキ 軽く一振り

 

  あなたが元気でいられますよう 私の元気を

  あなたが笑顔でいられますよう 私の笑顔を

 

   すてきな・すてっき 歌声とともに

   すてきな・すてっき 軽く一振り

 

 10月12日開催予定であったこの集いが、台風19号により当日に延期された。

ヘルパーの派遣など地域の助け合いを目的とする「国立すてっき」は、数人の

主婦から立ち上げられ、25周年。その発起人のひとりHさんからお声をかけて

いただいてのコンサート。1時間ほど歌い、最後にこの歌を。

 

 その1週間ほど前、万座温泉「日進館」に骨休めの旅をした。

玄関わきの大浴場の屋根から、また広い大浴場は湯けむりが立ち込めている。

ここの若女将は元ロックグループのボーカルで、「回り道はしたけれど」とい

う本に女将になるまでのことを書いている。売店で買い読んでみる。

クリスチャンになった経緯、何度か自殺未遂をしたことなどが書かれれていた。

 毎年この旅館に湯治に来るという、台風19号で被災した長野の老夫婦もいた。

 

   湯けむりが人生たちを包みおり

                      源求馬

 

 

 

| - | 07:16 | comments(0) | trackbacks(0)
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