藤本すすむブログ「100万回生きたねこ」

青梅 宗建寺コンサート 「風の良寛」〜青梅逍遥〜

 

  今回のコンサートで青梅に因む歌を創り発表しようと、数回

 青梅に足を運んだ。青梅の歴史など少しは知識を得たが、はて

 心から歌える歌となると何だろうと考えたとき、「是非青梅で

 歌ってください」と今回のコンサートを薦め、宗建寺さんを紹

 介して下さったTさんへの感謝しかないと思った。

 そしてこんな歌が生まれた。

 

          青梅逍遥

                作詩・作曲 藤本すすむ

 

  山間の静かな駅に下りると 懐かしい昭和の映画看板

  街道のなごり屋敷跡訪ね 招き猫と七福神

 

  雪女伝説の調布橋渡り 多摩川沿いをあなたの家へ

  春まだ浅い庭先に 梅の花が咲いてた

 

  出会いはいつも不思議な縁 尽きぬ話に時を忘れ

  和服姿の奥様が お茶を立て そっと 差し出された

 

 

  湖底に沈んだ故郷の悲しみ 思い出させる川の流れ

  夜を走り抜け 貧しい人救い さらし首の裏宿七兵衛

 

  無明のこの世を照らしてきたのか 古い寺の閑けさに心洗われ

  「われ以外皆わが師なり」 吉川英治記念館

 

  切り取られた梅林 よみがえれ お祭り間じかの吉野梅郷

  未来に花を咲かそうと この街を愛する人たち

  未来に花を咲かそうと この街を愛する人たち

 

  初めて訪ねたこの街を 四方山話であなたと巡る

  懐かしさと新たな出会い ありがとう 青梅の人

  ありがとう 青梅の人

  

 

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青梅 宗建寺コンサート 「風の良寛」  〜良寛三部作について〜

 

     良寛三部作について 〜プログラムより〜

 

  良寛さんは、江戸時代後期の歌人・詩人・書家として知られて

 いる越後(新潟県)の人です。亡くなった日以外は、確かな事実

 資料が無く、多くの研究家や文人が、良寛さんの作品などから想

 像し、解説や評伝などを書いているようです。

 

 「良寛は日本人の真髄を伝えた」と川端康成が、また「最も日本

 人らしい日本人」と唐木順三が評価し、夏目漱石も良寛さんの思

 想と作品に影響を受けた一人でした。

  現在も全国に「良寛会」があり、多く人々に愛されています。

 良寛さんが「日本人の心の故郷」と言われる所以でしょう。

 

  私の生家(新潟県加茂市)からは、弥彦山の隣に、五合庵のあ

 る国上山が小さく見えます。歌を歌いたいと思い立った高校時代

 から、良寛さんのように自由に生きたいと思っていました。

  還暦頃を機に故郷新潟に足を運ぶようになり、五合庵、出雲崎、

 和島、福島など良寛ゆかりの地を訪ねました。今年の4月は岡山県

 倉敷市の円通寺を訪ねました。

 

  良寛さんの詩歌、評伝などを参考にし、詩歌の一節なども引用し

 私なりの良寛三部作「少年栄蔵」「円通寺」「風の良寛」が出来上

 がりました。

 

  良寛さんへの旅は、これからも続きます。

| - | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0)
青梅 宗建寺コンサート 「 風の良寛 」  〜 風の良寛 〜


 



 

 良寛三部作

「風の良寛」・・・円通寺での修行を終え、数年間諸国を漂白し、

        越後に帰った良寛。五合庵などで清貧な暮らしを

        しながら、良寛らしい生き方と思想を歌や書に開

        花させる。

 

              風の良寛

                   作詩・作曲 藤本すすむ

 

         風の良寛 帰る故郷は 

         僧にも俗にも非ず 後ろめたさが

         天上大風 凧よ風に乗れ

         自由に心よ遊べ 大愚良寛

 

         雪の良寛 凍える五合庵

         しんしん降り積もる 外は雪の夜

         今ここに生きる己 ただ見つめれば

         沫雪の中に立つ 三千世界

 

         春の良寛 桃の花盛り

         流れに映る 花は紅

         酒を酌み歌を交わす 心の友を

         訪ね行く 新飯田の有願さん

 

         月の良寛 筆をさらさらと

         三条大地震 見舞う手紙に

         災難に合うときには 災難に合うがよい

         死ぬときには死ねばよい 月は満月

 

         手毬の良寛 人の生きる道

         問われ返し歌 貞心尼へ

         つきてみよ 一二三四 五六七八 九十

         十と納めて また始まるを

 

         つきてみよ 一二三四 五六七八 九十

         十と納めて また始まるを

 

 

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青梅 宗建寺コンサート 「風の良寛」  〜 円通寺 〜

 

 良寛三部作より

 「円通寺」・・・良寛が越後・出雲崎を旅立ち、本格的な修行

        をしたのが、備中玉島(岡山県倉敷市)円通寺。  

        どんな修行をし、何を悟ったのだろう。円通寺

        での若き修行時代を描いてみた。

 

           円通寺

               作詩・作曲 藤本すすむ

 

  瀬戸内の海を前に 座禅組んでる良寛

  鐘突き 掃除 野菜作り 厳しい修行の明け暮れ

  越後旅立ち 幾度の 冬と春を数えた

  周りの雲水 村人に 心の通う人は無く

 

   「捨てがい無しと 世の人に言われるな」と 父の言葉

   雨降る中でいつまでも 見送っていた 母の姿

 

  瀬戸内の海を見ながら 故郷の海や家族を

  忘れず 孤独な日々を 備中 玉島 円通寺

 

 

  ただ坐り ただ坐る 立つも歩くも働くも

  身心脱落 無一物 自然に命を感じて

  ぼろきれ纏い托鉢へ 道を求めるは貧しく

  人には真心 慈しみ 言葉で与える「愛語」

 

   陽当たる壁に凭れ眠る 歌と書の道 ただ遊ぶ

   子供とまりつき・かくれんぼ すでにあるべき良寛

 

  騰々任運 どこへでも 心のままに行くがよい

  十二年のこの地を去る 備中 玉島 円通寺

 

 

  修行のあの頃思えば 虎を描いて猫にもならず

  いつも孤独だった 備中 玉島 円通寺

 

 

| - | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0)
青梅 宗建寺コンサート 「風の良寛」 〜少年栄蔵〜

 

 11月5日(土)青梅・宗建寺 

 藤本すすむコンサート 〜 風の良寛  〜

 

良寛三部作を発表。

「少年栄蔵」・・・良寛の幼名を「栄蔵」という。物静かで感受

性の強い子供だったようである。15歳で元服し「文孝」と名乗る。

町名主をしていた父の家業を継ぐため、18歳で名主見習いとなる

のだが・・・

 

           少年栄蔵

                 作詩・作曲 藤本すすむ

 

  夕暮れの海辺にひとりたたずみ じっと海を見つめてる

  「上目遣いで親を睨む奴は カレイになってしまうぞ」

  少年栄蔵 父に叱られ 「俺はまだカレイになっていねだろか」

  ばか正直で ただ愚かな 幼い頃の良寛

 

  庭燈籠の陰に隠れて 「論語」を読むほど 誠の道に飢え

  まりつきやおはじき 一人遊びが何より好きだった

  少年栄蔵 起き上がりこぼし 笑われても除け者扱いされても

  ひとりでに立ち 一人で生きる 子供の頃の良寛

 

  昨日はもう無い 明日はまだ無い 過ぎ去るだけの今も無い

  生きているということは この自分とは いったい何だ 何だ

  少年栄蔵 夢を見た 死んだ後の世界 怖い夢

  はかなく虚しい この人生は 川を漂う舟のよう

 

  夕暮れの海辺にひとりたたずみ じっと海を見つめてる

  真っ赤な夕陽に涙流れる 切なく ただ切なく

  少年栄蔵 昼行灯とあだ名されるほどの のろまさは

  駆け引き上手に この世間を 生きてゆけそうにない

 

  少年栄蔵 父と母 弟妹捨てて 禅寺へ

  駆け込んで 髪を落とす 十八の良寛

 

 

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青梅 宗建寺コンサート 「西の風」新聞に紹介される

 

 西多摩地域の新聞「西の風」に、紹介された。(10月14日付け)

「西の風」新聞編集長のN氏は、たまたま20年来の友人であるS氏

の弟であることが判明。奇遇である。

 

 S氏は、かつて、全国誌プレジデントに「歌う行政書士」という

タイトルで私の紹介記事を書いてくれた人。

しばらくご無沙汰していたが、青梅宗建寺コンサートが縁となり、

再会。世間は狭いというか、おもしろいものだ。

 

   

 

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