藤本すすむブログ「100万回生きたねこ」

台北の旅 日本に一番近い国

                        士林の夜市

                        お茶屋にて

台湾は日本に一番近い国かもしれない。地理的な意味でなく、食
べ物や文化において。そんな感じがした。

日清戦争(1894〜1895年)で清国に勝利した日本は、1945年
までの50年間、台湾を植民地とし、日本語教育をおこなった。
教育制度も日本の制度が導入され、現在も世界では珍しい4月新
学期なのだそうだ。

現在の台湾の国語は、北京語だが、中国で現在使われている簡体
字(略字)ではなく、旧来の漢字である。
看板などの文字を見てるだけでは、ほとんど日本にいるようだ。
台湾料理はおいしいと聞いていたが、なるほど屋台で食べた料理
も薄味で違和感無くおいしく食べることができた。

地下鉄を乗るときのマナーもとてもよい。列に割り込むことなく、
整然と並ぶ。横から割り込んだ訳ではないが、エレベーターに乗
るときに、駅の係員に一列に並ぶよう私が注意されたほどだ。

日本人観光客は年間70万人くらいだという。旅の途上で会った日
本の若い女性二人と話したら、「温泉にいきました〜」と楽しげ
だった。気軽に行ける隣国なのだろう。

台湾の人たちの平均月収は8万円ほどで、ここ数年上ってないと
いう。IT産業が盛んなこの国で、若い人たちがオーストラリア
に出稼ぎに行ってることが、社会問題になっているという。

日本が台湾と国交が無いということは、驚くべき事実である。中
国、台湾、アメリカ、日本の戦後の国際情勢は、そんな状況を生
み出している。

屋台はアジアの食文化である。台湾では、共稼ぎが一般で、夕食
は外で済ますことが多いという。屋台で楽しげに食事をしている
人たちが目立つわけである。

 お茶の文化もまた日本との近さを感じさせる。お茶屋では、お
茶の説明より、背後にあった書聖・王義之の「蘭亭序」が目に留
まる。国立故宮博物院で、王義之の書に出会えるはずだ。


 
| - | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0)
台北の旅  戯夢人生




 ゴールデンウィークに初めて台湾を旅した。
金鉱山で昔栄えた台北の「九份(キュウフン)」に行く。
当時にぎわっていた映画館もあり、急な階段の坂道にレトロな風情
があふれている。

 映画「非情城市」のロケで使われたレストラン、その隣に、映画
「千と千尋の神隠し」の湯婆婆の館のモデルとなったという建物が
あり、人気スポットになっている。

 台北は雨が多いという。雨の街並みを歩いていると「戯夢人生」
と書かれた喫茶店の看板を見つけた。
 異国を旅していると、自分が誰でもない感じすらして、なんだか
夢と戯れている人生かなとも思う。

 台湾で歌われているという原語(中国語)の歌を数曲ウォークマ
ンに入れてきた。台湾の歌を聴きながらの3泊の台北の旅である。


      雨夜花
         台湾の歌(日本語訳)

 雨の降る夜に 咲いてる花は
 風に吹かれて ほろほろ落ちる

 白い花びら しずくにぬれて
 風のまにまに ほろほろ落ちる

 明日はこの雨 やむかも知れぬ
 散るをいそぐな かわいい花よ

 散ってこの世に 花見はあるか
 無情の雨に うらみますらん
| - | 23:12 | comments(0) | trackbacks(0)
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