藤本すすむブログ「100万回生きたねこ」

トルコ 歌の旅2013アンカラ  星のように月のように
 
                    PAを担当してくださった人と

アンカラのステージ、最後の曲は「星のように月のように」
この曲も今回のテーマとして、トルコ語を交えて歌った。

    星のように月のように
              (4番)

   旅が人生を変えてくれること
   人生は魂の旅であること

   明日は海原の碧さを湛え
   私たちを待っているということ

   人との出会いが自分との
   出会いなんだということ

   あなたは黙って教えてくれた
   マルマリスの海のように

   あなたの夢は輝き続ける
   イスタンブールの星のように

   アンカラの月のように
   アンカラの星のように

 アンカラのステージは無事、思いのほか好評に終わった。
自分では、発音など失敗したところがいくつかあり、まあまあかなと思って
いたが、翌日の文化祭に参加した人たちの何人もから「昨日は良かったです
よ。チョク ギュゼル!」の声をかけられ、握手をし写真を撮った。

あるトルコ人の男性から、「あなたの歌は、詩が素晴らしいですね」と褒め
られたのはとても嬉しかった。

ギター一本の演奏だったが、PAの方はとてもいい音を出して支えてくれ、
とても歌いやすかった。ステージが終わり握手を交わし抱き合う。
アンカラのステージはこうして終わった。


| - | 18:32 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013  故郷
 

 トルコでの日本文化祭の参加は今回で9回ほどになる。毎回テーマを決
め、新しい曲を準備する。
今回は「故郷」「星のように月のように」をトルコ語で歌うことをテーマ
とした。

 今年に入り、日本では信濃三十三観音巡りを開始した。信州は日本の歌の
原風景とも思われるほど、日本人の心の歌がたくさん生まれている。
「故郷」も野沢温泉の風景が込められている。野沢温泉出身の作詩家・高野
辰之の詩である。

 信州の旅とトルコの旅のドッキングをふと思いつき「故郷」をトルコ語
で歌ってみようと思い立った。
 早速、「桜遊行」「コーヒールンバ」「輝きの街・エスキシェヒル」
原爆の詩「生ましめんかな」(栗原貞子)をトルコ語に訳してくださった、
フィリズさんに訳をお願いした。今回も快く引き受けてくれ、訳詞が完成し
た。

    うさぎ追いし かの山
    こぶな釣りし かの川

この部分だけ、最初は直訳してもらったのだが、トルコの人たちに通じな
いかもしれないと思い、「トルコの人たちの、小さい頃の山や川の思い出
はどんなものですか。そんなことを考えてもう一度訳してください」と、
お願いした。

  
    歩き回った 雄大な山々
    渡り歩いた 澄んだ渓谷

書き直された訳詞は、トルコの自然の雄大さを見事に表現している。
今回の訳詞は、韻も踏まれ、歌っていてとても気持ちがいい。

最終の発音のチェックなどに、5月の連休に彼女の住む筑波を訪ね、
駅の近くの公園でギターを弾き歌った。
「チョク・ギュゼル!」
ステキなトルコ語の「故郷」が完成した。


・・・・ 次の歌は日本の歌で「故郷」です。日本人なら誰でも知っている
歌です。2011年の震災の時に、ふるさとを失った人たちの心の支えと歌われ
ました。
 では、「Memleketim」♪

  

| - | 17:53 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013   幸せなら手をたたこう

 

   幸せなら手をたたこう 幸せなら態度で示そうよ
   ほら みんなで手をたたこう

 この歌詞を日本語とトルコ語で交互に歌い、テンポをどんどん早めてゆく。
この歌も、何故かトルコでは皆さんに喜んでもらえる。
はじめは、喜ぶのは子供たちだけかなと思ってもいたのだが、大人たちに
も十分ウケていることがわかった。

 日本文化祭にボランティアで毎回参加しているアンカラ大学の日本語学科
では、この歌が歌い継がれていて、何かの折にみんなで歌うのだそうだ。
今回もアンカラ大学の学生に会ったときすぐ「ムトュルイ サク エル チュ
ルパルム(幸せなら手をたたこう)」を歌って下さい、とリクエストがあった。
嬉しいことである。

 
 サフランボルの日本文化祭の打ち上げで、ギター弾き語りのパブに行き、
たまたま私も歌うことになり、この歌を歌ったときも、とても盛り上がった。
この曲はスペイン民謡であるが、世界万民にウケるメロディーなのだろう。



| - | 17:20 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013    イスタンブール

                           ガラタ塔から

 
 
                      タクシム広場 昨年2012

          イスタンブール

    紅い血で染まった大地に 白い月と星の光
    戦争の記憶 平和の祈り それがこの国の旗
                        (歌い出しの詩)
 

 トルコへ歌いに行くきっかけとなった歌である。この歌はリズムもあり、
トルコの人たちにウケがいい。今回はトルコ語と日本語を交互に歌った。

「2020年のオリンピックはイスタンブールで行われるといいですね!」と
トルコ語で冗談っぽく言うと、クスクス笑いが出た。まだ、デモ騒動の前で、
和やかな雰囲気になった。

 昨年の6月もタクシム広場のホテルに宿泊したが、国旗を持った人たちの集
会に出会い、政治的に熱い国だなと思っていた。
 このタクシム広場が地下鉄工事でその美観もなく、デモ騒動の拠点となり、
警官との衝突で催涙ガスが撒かれている。

 
 一昨年のイスタンブールマラソンに参加し走った道も、集会に向かう人や車
で一杯だった。複雑な想いが過ぎる。

 
 カスタモヌのホテルで夕食事後食堂で少し歌わせてもらった。その食堂にい
たあるトルコ人が、「イスタンブール」をトルコ語で歌い終わったあと私に声
をかけてきた。
「私はイスタンブール出身ですが、こんな美しいイスタンブールの歌は初めて
聴きました」
握手をし、一緒に写真を撮った。光栄な思い出である。


 
 

| - | 23:43 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013  ナーズム・ヒクメットに捧ぐ〜死んだ女の子〜

 

    ナーズム・ヒクメットに捧ぐ

  あなたは戻ることが 好きではなかった
  ふるさとも青春も あなたには帰れない場所
  あなたが覚えたのは たくさんの別れの名前
  真夏の犬のように 別れに喘いでいた
   ナーズム・ヒクメット 
   ナーズム・ヒクメット

  あなたはヒロシマで死んだ少女を歌った
  水爆の雲に殺された日本の漁夫を歌った
  あなたが歌ったのは 愛と平和の歌
  17年の監獄暮らしで、死に向かい歩いた海辺で
   ナーズム・ヒクメット
   ナーズム・ヒクメット

 日本の少女(死んだ女の子)♪♪♪


 
| - | 23:29 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013   桜遊行
 


 
 ステージの袖でMCを通訳してくれた、セナさん。日本語がとても上手く、
和服が似合う。リハーサルの時から、とても温かい雰囲気で、一緒にいるだ
けでいいな〜、なんちゃってオジサンになってしまう。

 
 今回はMCもトルコ語で全部やろうと張り切っていたのだが、トルコ語の
原稿が出来上がってきたのが出国前夜。
 飛行機の中でマスターしようとも思ったが、トルコの赤ワイン「アンキ
ラ」がとてもうまくて、すぐに酔い眠ってしまい、断念。

 ぎこちないところは、セナさんに手伝ってもらい、アドリブのMCも入れ、
笑いも出てきてステージがとても楽しい。

 
   ・・・トルコの花はチューリップですね? 日本の花はサクラです。
   次の歌は、桜の花に託して日本人のこころを歌った歌です。「桜遊行」
   トルコ語で「Sakura Gezintisi」・・・

   
1番 トルコ語

2番 日本語
        雪のように咲きこぼれ 桜吹雪の春の夜
        花影を急がされ 人の世はなお哀れ
         誰のため 何のために この先出会う春いくつ
         若さも命も刹那の夢 朧月夜の歌遍路
        幻の春を謳え 西行桜
  

 この詩をトルコ語に訳してくれたフィリズさんが、トルコ語の「桜遊行」
を聴き、「子供の頃を思い出すような、とても懐かしい気分になります」
と語っていた。

 トルコにもアラベスクといって日本の演歌調のような歌があり、親しまれ
ているようだ。トルコ人と日本人の気質の類似点を、歌からも知ることがで
きる。
 最近、四谷コタンのライブによく来てくれ、親しくしているトルコ人・
ムハちゃんからも、「トルコの人たちは歌で泣きたいんです。歌で泣かせら
れたら最高です」と。

 
 やはり、泣ける歌、泣かす歌だ!
| - | 22:41 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013    アンキラ・アンゴラ・アンカラ


 
        アンカラ

   アンカラ城から見た夕日は 
   なんて美しいのだろう
   波乱に満ちたアナトリアの歴史を 
   紅く染めてゆく

   アンキラ アンゴラ アンカラ
   ここは君の住む街

 君はトルコから来た留学生
 
 ぼくらはすぐに友達になった
 二人で熱く語り合ったね
 トルコと日本の友情について

   エルトュールル号の凍えた遭難者を
   素肌で温めた島の娘たち

   テヘランに取り残された絶望の日本人を
   命懸けで救い出した トルコのパイロット

 ぼくらはずっと昔から
 友達だったような気がする
 アジアの西と東 遠く離れていても
 心はとても近い国

   アンキラ アンゴラ アンカラ
   ここは君の住む街

 
   アンキラ アンゴラ アンカラ
   あなたにありがとうと言うために
   やって来た

 
 日本文化祭の開会式に続き舞台。ホールはほぼ満員で、500名くらいの観客。
日本の大使も挨拶のあと残って観てくれていた。和太鼓グループ「蓮」の後、
40分ほど歌う。今回はギター1本。
日本とトルコの親しい交流の歴史を歌詞に盛り込んだ歌「アンカラ」。
 

 2010年のアンタルヤ文化祭で歌った「君の故郷・アンタルヤ」の歌詞を
アンカラ風に少し変えて、日本語とトルコ語で歌った。

 最初の一節のトルコ語の朗読で拍手が起こる。
 よし、いけるぞ!
 
 


 
| - | 22:02 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013    アンカラの朝


 5月21日午前5時頃家の玄関を出てから、まる24時間でアンカラ到着。
成田からイスタンブールへ。イスタンブールで国内線に乗り換えアンカラ
へ。
 スーツケースの重量を20キロ制限内に抑えようと、ビデオ、三脚など重
いものを手荷物に押し込め、13キロほどになり重くてすっかり疲れてしま
った。
 旅先では決まっていつも早く目が覚める。22日の朝、アンカラのホテル
で早く目覚めゆっくり日の出を見る。

 

 異国で旅の空 見上げていると
 私は誰でもない そんな気がする
 異国で旅の風に 吹かれていると
 今生きてることさえ 風のような気がする
          
                     「ガンダーラ平野」

日本での暮らしを忘れ、すぐにそんな気分になれる。
トルコへ来るだけでも、その準備やらで少し大変な思いをするが
やはり、「来てよかったな」と感じる瞬間である。           


 

 
 
 
 
 
 


 午前中は、部屋でのんびりギターの弦を張替え歌の練習。部屋の清掃に
来た女性に「チョク・ギュゼル(とても、すてき)!」。廊下までギター
の音や歌声が漏れて聞こえていたようだ。 ホテルの部屋でポロンポロン
とギターを弾き歌うのも楽しいひと時だ。

 ホテルから歩いて5分くらいのところにある「土日(トルコ日本)基金
文化センター」へ会場の下見とリハーサルに行く。
 「あ〜〜〜〜」肉声で、会場の音の反響具合を確かめ「よし!」と気合
が入る。トルコで歌うとき、まず「声を届けよう」と思うのだ。 
| - | 23:44 | comments(0) | trackbacks(0)
トルコ 歌の旅2013   イスタンブール雨の朝 
 
  
 5月21日から6月3日まで今年もトルコへ行き、歌ってきた。アンカラの
土日(トルコ日本)基金文化センターとサフランボルでの日本文化祭のス
テージをメインに、歌えるところはどこでも歌おうと考えていた。
 街角や広場、丘の上の城塞、ホテルの庭やレストランでもギターを弾き、
歌声を上げた。

 アンカラ、サフランボル、カスタモヌ、アマスヤ、サムスンそしてイス
タンブールへの2週間。

 最終地イスタンブールでは、ホテルがタクシム広場に面したところにあり、
今回の反政府抗議騒動のきっかけとなったところで、その様子を目の当たり
にすることとなる。
 ホテルに到着した昼頃は、戸外では催涙ガスがまだ漂っていたのだろう、
目がしょぼしょぼし、すぐにホテル内に逃げ込まなくてはいけない状態だ
った。午後から旧市街の観光をし、ホテルに戻ろうとした夕刻には、抗議
集会に参加する人たちや車で、タクシム広場へ向かう道路は溢れていた。
 

 その道路は、一昨年前イスタンブールマラソンで走った道である。マス
クをしアタチュルクの顔を印刷した国旗を手にした若者が目立った。
 タクシム広場のホテルへ向かうことを危険と察知した現地ガイドのユス
フさんの指示により、一時お店に退避。9時頃ホテルへ向かって、少し遠回
りの安全な道を選んで、ようやくホテルにたどり着いたのは10時過ぎだった。

 
 タクシム広場の樹木を伐採し商業施設をつくろうとする政府の方針に対し
ての抗議運動が発展し、2003年以来の現政権のイスラム化の傾向や独善的な
やり方に対し、積もり積もった民衆の不満が一気に爆発したという今回の騒
動はさらに拡大している。

 
 ホテルへ戻る道で、近くのマンションからフライパンを叩く音が聴こえ、
その音も全世帯で、どこのマンションでもやっているかのようにどんどん大
きくなっていった。集会に参加できない人たちが家の中で抗議しているのだ
という。
 

 
 「私は、私に抗議しないのか」・・・

 翌朝、ゴミ、ペットボトル、ビール瓶などが散乱した雨のタクシム広場を歩
きながらそんなことを想い、無事に帰国した。

 
 
 
 


 


 
 

 

 
 

 
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