2012.07.27 Friday
映画「The Lady」 私の自由を何のために・・・
事実とは、なんて感動的だろう。
新宿ミラノ座で映画「The Lady」〜アウンサンスーチー・引き裂かれた愛〜を観
た。恥ずかしいことだが、アウンサンスーチーの名は、“ミャンマー軍政府により長
い間自宅軟禁されていた女性運動家”ということくらいしか知らなかった。
映画は彼女の事実をかなりリアルに伝えるものだ。女優ミッシェル・ヨーは容姿
からアウンサンスーチーに似ているが、話し方や仕草までも十分に研究し彼女の
真実に迫ろうとしている。軍政府や民主化運動の歴史的事実、家族との心の葛藤
の事実を見事にこの映画は表現していて、事実というものがいかに感動的でかつ
恐ろしくあるかを感じずにはいられない。
50万人の民衆の前で初めて演説するときの、彼女の髪飾りの花の美しさ、ノー
ベル平和賞の授賞式に出席できない彼女が、ラジオから流れる、授賞式で演奏
されているパッフェルベルのカノンに合せ涙しながらピアノを弾くシーンには泣け
た。
彼女が国際社会に向け発する有名な言葉
あなたの自由を、私たちの自由獲得のために行使してください。
「自由」ということ、「事実を知る」ということを重く感じる、いい映画である。