57歳の誕生日に、朝日新聞多摩版で私の紹介記事が掲載された。
昨年7月のトルコの旅、エレーリとエスキシェヒルの日本文化祭でご一
緒したライターのEさんが、現地での私のコンンサートを見、また5年間
のトルコでの歌の旅に興味を持ってくださり、ぜひ記事にして紹介したい
と一週間ほど前に取材を受けていた。
トルコの旅で多くの出会いがあり、大小含め20ステージで演奏し、歌も
生まれ、「トルコにずいぶん成長させてもらったな」という実感があり、取材
でもあれやこれやベラベラ話したので、どんな記事にまとめてくれるだろう
かと楽しみにしていた。
ちょうど高校野球甲子園大会の地区予選が行われている時期なので、そ
ちらに負けるかもしれませんとのことだったが、いやいや立派な記事にし
ていただきで恐縮である。
新聞記事を見て朝すぐにTさんから「銀座のコンサートの予約をお願いしま
す」と電話をいただいた。Tさんとは国立の酒場での知り合いだが、私が歌い
始めたころから、「藤本さんが世に出たら、抱き合って泣こう」と陰ながら
応援していてくれる人だった。しばらく会ってなかったので懐かしくもあり、朝
第一弾の新聞の反応に感激したのである。
以前にも読売新聞多摩版、毎日新聞多摩版に私の紹介記事を大きく掲載
してもらったことがあり、「やっとこれから、がんばらねば」と思ったのだが、
今回の記事は、誕生日の思わぬ嬉しい贈り物となった。。
誕生
作詩・作曲 藤本すすむ
遥か昔の海風に 祈られて来た
睦合う調べが 命の扉開かせて
眼を閉じながら来たのは 眩しい光の為でなく
泣き声をあげ来たのは 喜びねだった為じゃない
手さぐりで歩く 悲しみに出会う準備ですか
父さん 父さん 僕の出生届け 出しに行ってよ
遥か彼方の星座に 記憶は残る
夢追うことが 消された記憶へたどる船なんだ
柔い体で来たのは 温もりに安らぐ為でなく
手のひら結んできたのは 宝石つかむ為じゃない
過ちを背負う 淋しさをぬぐう準備ですか
母さん 母さん 僕の命のミルク切らさないで