6月23日は沖縄慰霊の日。数年前の沖縄ライブ以来、この日には特別な想い
があり、今日のはっぽんのライブで慰霊にちなむ演目を考えていた。
沖縄戦の写真集を見返すと、このたびの震災の写真集とは別の悲惨さが伝わ
ってくる。人間同士が殺しうという戦争の悲惨さ、愚かさが・・・。
開店間もなく、トルコの旅で通訳のお世話になったアンカラ大学のメリハさんが
Yさんと共に見えた。東京外国語大学に留学し、生け花をYさんに習っているのだ
という。今までにトルコの留学生も何人かはっぽんのライブに来てくれている。
アンカラ大学の日本語学科では、私がトルコで歌ったトルコ語の「幸せなら手を
たたこう」が歌い継がれているようだし、トルコの学生からフェイスブックにたくさん
の友達依頼が来る。私は、フェイスブックの「承認」だけはすぐにするのだが、その
後はほとんど活用してないので皆さんに申し訳ないと思っている。
トルコの学生に日本での私のライブを見てもらえることは、実に嬉しいことだ。
開演少し前に、「やー!」と現れたのが高校時代の同級生O君。福岡転勤から東
京本社転勤でようやく東京に戻ってきたという。数年ぶりだろうか。
彼とは高校時代にフォークグループを結成し、歌い始めるきっかけになった。大学
時代も彼の奥さんのAさんと三人でフォークグループをやっていた。私が詩を書き
彼が作曲したオリジナルが20曲位できた。Aさんも少し遅れて駆け付けてくれた。
ピアノを少し彼女に習ったこともあり、CDの「黒髪ゆらせた風」にコーラスで参加
してもらっている。
最近ライブによく来てくださる高校の同級生Sさん、後輩M君やその友達などの
常連客、新しいお客様も見え、いよいよ開演・・・
オープニングはトルコ語で「見上げてごらん夜の星を」・・・
5月のトルコの旅で歌ってきたもので、メリハさんの先輩トューバさんのトルコ語訳。
この歌詞の中で
「二人なら 苦しくなんかないさ〜」を「二人なら すべてうまく行く〜」
という意味合いでトルコ語訳してくれているところが気に入っている。
昨年の10月のトルコの旅、で栗原貞子さんの原爆詩「生ましめんかな」をやはり
トルコからの留学生フィリズさんが「私の命をあなたにあげます」というトルコ語訳に
してもらった時も感動し、「よし、トルコで歌うぞ」と意気込んだのだが、今回もそんな
トルコ語訳との出会いがあった。言葉の意味を、想いを伝えようと・・・
1部の後半に、沖縄慰霊の日の話をし、高校時代にO君と一緒に演奏した歌を40年
ぶりに歌った。
今でも僕は覚えているさ あの頃のことあの日の人
僕と同じ学生だった 国のためと死んでいった
君は若くたくましく 短い命だったが
まぼろしのつばさと共に 炎の中に消えていった
・・・「まぼろしのつばさと共に」 / 五つの赤い風船・・・
まるで、今日彼と再会することを知ってたかのように・・・・
歌い続けてゆくことは面白いことである。歌で出会い、再会することができるのだ。
2部の後半に、これも久々の歌「人生の帰り道」を歌う。
2番の歌詞を少し修正して歌ってみた。
人の弱さを見つめ 生きてる証しを歌えば
売れなくたっていいじゃないか 歌は君の修行なんだから
また一歩づつ、歌を歩く。