2008.01.31 Thursday
わが身の愚悪を慙愧すべし
<2月ライブの案内状>
2月13日、国立はっぽんでのライブに、全国雑誌『プレジデント、フィフティ・
プラス』(プレジデント社、3月下旬発売)の取材・撮影が入る運びとなりまし
た。皆様、是非お越しください。
中国製餃子毒入り事件で、1月が終わる。そういえば、20日の卓球の試合後の
打ち上げで、バーミヤンで一口餃子をたくさん食べていた。気持ちワルー。
今年は2月に世界卓球、8月にオリンピックが中国で開催され、個人的にも上海
ライブの話が少し出ていて、気になる中国である。新聞で中国の「闇の部分」を
報じる記事が目に付き、興味深く読んでいる。
漢字や仏教など日本の文化の基礎となるものの多くが中国から伝えられ、「中
国は日本の母」と直感的に捉えているが、どんな風に展開して行くのだろう。
奈良には、仏教伝来ゆかりの寺が多くあり、今でもその面影を漂わせている。
唐招提寺の鑑真和尚の、失明しながらも数年かけての渡来には心打たれた。
たとえば味噌も、その鑑真が伝えたという。毎朝の味噌汁は、鑑真のおかげなの
だった。「未曾有の味」から「味噌」となったということだ。
一昨年、CD『歌を歩く』をつくり、毎日新聞社から取材のインタヴューを受け
て以来のことだった。プレジデント社から雑誌掲載の取材があった。
仕事と併行している自分の歌への想いを語ったつもりだが、新しい恋人と酒を
呑み、調子にのって自分の想いを熱く語り失敗していた若かりし自分を見るよう
で、ちょっと気恥ずかしさも残っている。
昨年、『歯科衛生士』という業界誌に「ビタミンエッセイ」を書かせてもらっ
た時は、何度も書き直しトーンを下げて書いたつもりだった。さて、今度はどん
な記事になるのだろう。
ライブの取材・撮影にも来ていただけることなり、「Yosha!」である。
このお話がある1週間前に、2日ほどかけ、本をかなり処分し部屋を大掃除して
いた。気分も少し整然として「何でもいらっしゃい!」という感じになっていた
から、グッドタイミングである。「いい話は、掃除のあとにやってくる」を、今
年の標語としよう。
先週の日曜日は、あきる野市にある西多磨霊園で、昨年癌で亡くなった従兄の
納骨法要。周りにも、出来たばかりの墓がたくさん並んでいた。
墓石に墓碑銘が刻まれている。「心」「絆」「家族」「誠」などに混じって「千
の風になって」というのがあった。
故郷・新潟の実家は浄土真宗・東本願寺派で庄瀬にある明誓寺の檀家なのだと
いう。久々に田舎の父に電話し、確認してみた。
「私が『歎異抄』で得たのは、
ーわが身の愚悪を慙愧すべしー
という一行だった。
常に、自分の行動に対して、取り返しの付かない事をしたとつよく後悔する
気持ちを抱くことであり、自らを恥じる心を持つことなのである。
「歎異抄に学ぶ人生の知恵」(藤本義一)
1月に電車の中で読んでいた本の結びである。
池袋の東京芸術劇場で、無名塾の『ドン・キホーテ』を見た。
仲代達也さんのドン・キホーテ、山谷初男さんのサンチョ・パンサに役者魂
を感じる一方で、自分はドン・キホーテかも知れないなと、ひっそり苦笑し
ている1月でもあった。
「歌は私の墓碑銘である」(寺山修二)…私の好きな言葉である。