藤本すすむブログ「100万回生きたねこ」

ふらりふらり7月が終わる /詩 『唄いそびれた夜をさがしに』

<写真:スペイン・パンプローナにて>

 新しいホームページを15日の誕生日に合わせアップさせ、
「ふらねこ日記」を毎日分載せて行こうと、何とか続けてる
うちに7月も終わる。
 今までにはほとんどなかったことだが、「文章を書く」と
いうことを少し意識しての生活に変わった。意識は行動を変
えるものだ。ものの見方や人との会話にも、熟慮しなくては
いけないし、もっと勉強しないといけないなと思う。「文章
は真剣勝負です」Tさんの言葉を思い出す。
 また、ホームページで配信することの意味や、配慮や限界を
自問することも多い。歌うことも含め、そもそも表現すること
とは何かを考えながら、「ふらりふらり」続けてみるとしよう。

 月末でもあるし、今年は1月から、自分ではまあまあ走って
きた思うので、ふらねこにご褒美のマタタビをあげるように、
仕事の帰りにお寿司やへ行く。南武線谷保駅前にある「鮨せん
五郎」さんへ。半年振りだった。お店に入りマスターに挨拶す
ると、「その声は?」と背中を向けたままニヤリとした声で、
カウンターにOさんが座っていた。このお店を紹介してくれた
のがOさん。彼の勧めで蒸しあわびのお鮨を食べる。竜宮城の料
理人がつくったような海底の命の芳醇さが口の中に広がった。
美味しい鮨を食べながら、彼と一緒に呑み、語り「ふらりふらり」
7月が終わっていった。

         唄いそびれた夜をさがしに
         作詩・作曲 藤本すすむ

   テレビの画面抜け出し 襲ってきそうな事件が続いてる
   心に渦巻く欲望が 地球の肌を汚してゆく
   ざわめく街に急かされ 走り抜けた一日さえ
   ありふれた作り話のように 消えてしまうのさ
    何を信じているのか 明日を信じてみようか
    そんなはがゆさ宥め 眠りに付こう
   唄いそびれた夜が 多すぎただけ
   愛しそこねた季節が 永すぎただけ

   坂道で見上げた空 黄昏せまる澄んだ空
   「ここはどんな星」「お前はどこへ」 答え隠した深さ
   あなたと出逢ったことさえ なおざりにしてきたけれど
   この世のページに記されてゆく 確かな出来事
    風が汗ばんだ肌に 命吹き込むように当たる
    坂を越えるのもまじか 少し足早に
   唄いそびれた夜を さがしに行こう
   愛しそこねた季節を 唄ってゆこう

   唄いそびれた夜が 多すぎただけ
   愛しそこねた季節が 永すぎただけ

   唄いそびれた夜を さがしに行こう
   愛しそこねた季節を 唄って行こう

            CD『唄いそびれた夜をさがしに』収録曲

…今日の言葉…
「いつかできることは、すべて今日でもできる」
              (モンテーニュ)

 
| - | 01:33 | comments(0) | trackbacks(0)
思わぬ詩に出会う / 詩 『朝、いっしょに泣いたブルース』

〈写真:イタリア・ベネチアの朝〉

 昔の、詩のようなものを書きつけたノートと写真を見ていると、
自分でも「へえー、こんなものがあったのか」と驚き、再発見した
ような喜びに一瞬浸るときがある。

 時間だけはふんだんにあった20代は、書くことが唯一自分を救う
手立てだったような気がする。かといって発表できるほどの力量も
自信もなく、それらは「詩以前」とか「草稿」とかのタイトルで何
冊ものノートになっていった。たいていの「詩らしいもの」は書
いた動機や背景が薄っすらとも記憶に残っているのだが、次の詩に
は、それがない。単に言葉遊びだったからかも知れないが。
1979年10月17日の日付があり、この前後3日間に、7つの「詩のよう
なもの」が書かれていた。


    朝、いっしょに泣いたブルース
               詩 藤本すすむ

夜をひとつ越えて 朝
東 山を越えて 光 
体 火照りをもって疲労
煙草 光の中で 紫煙

すすり泣き 濡れて歌うブルース
体の芯に流れ 惰眠
ニグロ 溶けても黒
白血球に出会ってブルース
血液の中 平和日本 握手してブルース

オーデスレディング 死して心配
見えぬ明日は 安泰

停止の意志に
雀鳴いて 朝
朝が飛びながら 風
風 冷ややかに 
海にぶつかりブルース

雀 風 海のブルース
不協和音に怯え 号泣
イタイイタイ 号泣
怯えた闇に手をふるわせた風
風の意志が泣いたブルース
意志のなかった風が歌ったブルース

朝 いっしょに泣いたブルース

…今日の言葉…
「魂の致命的な敵は、毎日の消耗である」
     (ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』)
| - | 23:25 | comments(0) | trackbacks(0)
卓球Rock・荒野に情熱を打て / 詩 『Fronteir Spirits』

<写真:くにたち市民総合体育館・市町村大会>

 第41回東京都市町村総合体育大会の卓球競技が、28市町村の
男女チームが参加し、くにたち市民総合体育館で行われた。
今日は、選手としてでなく進行係の役員としてのお手伝いだ。

 朝7時に近くの小学校に選挙に行く。殺伐たる現状の日本を
何とかいい方向にと願う人たちが、早朝から行列を作り参議院
選挙の投票に来ていた。選挙前のテレビの政見放送を見るとき
は、その語り口調や演出の方に興味を持つ。情熱がほとばしる
ように想いを語る人には、「いいな、いいな」と拍手したりし
ていた。

 卓球大会は、さすが各市町村の代表の選手たち、見ているだ
けでもその熱戦を楽しめた。国立女子チームがベストエイト5位
入賞と活躍し、われらお手伝いの役員たちを大いに感動させた。
卓球を見たり、やったりして感動を味わうことが最近は多い。
きっと、今日の体育館でも多くのドラマが繰り広げられていたこ
とだろう。 卓球は、卓球台という狭い荒野に情熱を打ち込むス
ポーツなのだ。

           Frontier Spirits
         作詩・作曲 藤本すすむ

     捨てたのか捨てられたのか ふるさと旅立つ18の春
     都会へ向かう汽車に乗って 体ひとつ夢探し
      遠ざかる山や川 いつ又会える 家族よ友よ
     Fronteir spirits Fronteir Spirits 荒野を走れ 汽車

     ありついた仕事はいつも うまい話の裏返し
     持たないものは仕事に縛られ 安い酒で癒すだけ
      あこぎな手口のあいつの顔に 愛想も尽きた 汽車に乗るんだ
     Fronteir Spirit Fronteir Spirits 荒野を走れ 汽車

     こんなものかと時は流れ 昨日と同じ陽が沈む
     見切りを付けて故郷へ帰る 仲間がひとり又ひとり
      浮かれた国もかげりを見せて 膿を噴出しどこへ行くのか
     Fronteir Spirits Fronteir Spirits 荒野を走れ 汽車

     やりたいことをやり抜くんだ 自分の証を得るために
     あの声をもう一度胸に 故郷旅立つあの声を
      汽笛を鳴らせ 火を点せ 道はまだまだ まだまだ遠い
     Fronteir Spirits Fronteir Spirits 荒野を走れ 汽車
     Fronteir Spirits Fronteir Spirits 荒野を走れ 汽車

                  CD『歌を歩く』収録曲

…今日の言葉…
「誇りは、つつましさに包まれているときにもっとも成功する」
                         (メレ『格言』)

 


| - | 17:21 | comments(0) | trackbacks(0)
やっぱり夏は花火です / 詩 『郷愁』

<写真:立川昭和記念公園の花火>

 毎年、7月最後の土曜の夜、立川昭和記念公園の花火が上がる。
7月なると、今年はどんなふうにその花火を楽しもうか思案する。
「我が家での花火見物」を企画し、ルーフバルコニーに多くの友達
や親戚をお招きしたこともあったのだが、今年は誰も呼ばず浴衣姿
のカミサンと二人。

 10年ほど前、田町のカレー屋Nさん家族と見た東京湾大花火大会
と、2年前酒場レッドトップの人たちと行った江戸三大花火の歴史を
持つ身延線・市川大門の花火大会は、行き帰りの電車の混雑や見物
客の様子とともに、その花火のスケールの大きさが今も鮮明に記憶
に残っている。

 大勢で酒を呑みながら楽しく見る花火も好きだが、夏の夜の片隅
で静かに見る花火もいい。今朝、知人の出産の知らせを聞き、また
他の知人が癌で入院したという知らせを聞たせいだろうか、今年の
花火は例年よりその瞬きが濃く感じられたのだ。


            郷愁
      作詩・作曲 藤本すすむ

    昇りつめて華開き 夏の夜空に散る花火
    日々の暮らしのくすぶりを 打ち上げてくれ
     遠い花火の瞬きは 過ぎ去りし日の幻か
     見上げる花火は夢飾り 胸の想い打ち上げる
    昇りつめて消えてゆく 花火師のこの一年
    ひと時の夏に賭け 今宵は深酒

    子どものない男なら 誰に背中を見せようか
    一人さすらう夏の旅 ふるさと遠く
     熱く燃えた恋は風 人の情けも風任せ
     旅は道連れ歌を連れ 胸の想い打ち上げる
    子どものない男なら 旅の宿で一人酒
    夢に白い花が咲く 母のふるさと

    昇りつめて華開き 夏の夜空に散る花火
    日々の暮らしのくすぶりを 打ち上げてくれ
          打ち上げてくれ
          打ち上げてくれ

                  CD『歌を歩く』収録曲

…今日の言葉…
「天が癒すことの出来ない悲しみは、地上にはない」
              (モーア『ユートピア』)
| - | 16:19 | comments(0) | trackbacks(0)
童謡のような夜 / 詩 『夏の夜のメルヘン』

<写真:イスタンブール、夜のアヤソフィア >

 いろいろなジャンルの音楽や歌が好きだ。特に童謡は、いつ
でも詩とメロディーがスーと心に入いり、楽器がなくても構え
ないでここち良く口ずさめるのがいい。
 
 けだるい夏の一日が終わり、涼しい夜風に吹かれながら、ひ
とりゆったりとウィスキーを飲んでいるときに湧いてきたイメ
ージをもとに作った歌が『夏の夜のメルヘン』。十数年前の、
ある夏の夜のことである。


         夏の夜のメルヘン
       作詩・作曲 藤本すすむ

       お空にさざ波立つ夜は
       カタカタ馬車を走らせて
       影絵の街を通り抜け
       あなたを迎えに行くのです

       古い館にひとり住み
       モザイクの窓開け放ち
       夜風に吹かれて子守唄
       人形抱いて唄ってる

       子どもの産めない体だと
       白いドレスもあきらめて
       十字を切ったその胸に
       真珠のしずくこぼしてる

       お空にさざなみ立つ夜は
       カタカタ馬車を走らせて
       影絵の街を通り抜け
       あなたを迎えに行くのです

…今日の言葉…
「光り輝くものがすべて金だとは限らない」
              (セルバンテス『ドンキ・ホーテ』より)
| - | 15:06 | comments(0) | trackbacks(0)
ともだちが夫婦のかすがい / 詩 『カレーパーティー』

<写真:沖縄・座間味島にて>

ある日の新聞記事から

「真夏のある夜、酔った勢いでカミサンが『私の作ったタイ風カレー
はうまいのよ』と言い放ってしまった。さっそく、男女学生、先輩記者
・薬剤師・行政書士と多彩な審査員5人を招いて試食会に。散々酔いどれ
て味はよく覚えていないが、国立市の藤本すすむさんが感想を私小説風
フォークソングに仕上げ、カセットテープを送ってくれた。その名も
『カレーパーティー』。あの夜のことが軽快なメロディーにのって再現
されていた。… 」      (毎日新聞多摩版「地域ニュース」)


          カレーパーティー
        作詩・作曲 藤本すすむ

    ポトスの緑揺れる部屋 インドの香りのお香を焚いて
    BGMにシタールが流れ ビールもワインも冷えてます

   ベトナム風春巻きの食べ方と ライスペーパーの包み方
   教えてくれた加奈ちゃんは フリーマー大好き女子大生
     カレーパーティー カレーパーティー 洋子さんの手作りカレー
     チキンカレー ほうれん草カレー 極めつけはタイ風カレー

   アルバイトで遅れてやって来た 演劇学生瀬川君
   駆けつけ三杯で赤い顔 彼も中学時代は卓球部
   寒河江生まれの東海森さん 地名も名前も読みにくいけど
   籍を入れない奥さんの話 天然の笑顔は読みやすい
    カレーパーティー カレーパーティー オオツキ君ちでカーパーティー
    ビールにワイン スコッチ バーボン 空き瓶まで笑い転げてる

   フライトの合間に描きためた お花の水彩画見せながら
   童話を書いて見たいのと 酒場じゃ見せない素顔を見せる
   洋子さんは陽気に酔う娘です しなやかな手振り交えながら
   「世の中はなんでおありよ なんでもありのお花畑よ」
    カレーパーティー カレーパーティー 夏の夜が酔ってます
    結婚式の写真も出てきて それが楽しいホームパーティー

   フィリピンの山奥へ 幻の原住民探しの旅をした
   学生時代のアルバムに ガッツポーズの青年たち
   新聞記事のファイルには 夢とロマンのインタビュー
   探検隊長のその名前は 横浜市大のオオツキ君
    カレーパーティー カレーパーティー 夏の夜のカレーパーティー
    男はいつも幻の 恋人探してるんだよね

   うちのカミサンのよいとこは 仕事が嫌だと言ったことがない
   それに比べこの僕は 歌い手めざしのなまけもの
   ともだちが夫婦のかすがいと 酔いにまかせて話し出せば
   いつものようにカミサンは 「もう帰りましょうよ」と呆れ顔
    カレーパーティー カレーパーティー 今夜はほんとにありがとう
    カレーパーティー カレーパーティー 今度は我が家で 天麩羅パーティー!

…今日の言葉…
「愉しみはしばしば訪れるお客であるが、苦しみは無残にも我々にまつわりつく」
                        (キーツ 『エンディミオン』)
| - | 17:19 | comments(0) | trackbacks(0)
いい夢見てますか / 詩 『夢違い観音』

<写真:高知・桂浜にて>

小学4・5年生の頃だったと思う。
数日続けておかしな夢を見た。「闇が裂ける」とでも言ったら
いいのだろうか。それは「死」をイメージさせる夢で、具体的
なものでないだけにとても怖かった。それ以後「死」を意識
して生きるようになった。今でも「死」に至る「時間」だけが、
私の恐れなのである。

 高校生の頃、寝つきが悪く、おかしな夢をよく見た一時期は、
夢日記を付けていたほどだ。夢は深層心理を解く鍵であったり、
宗教的暗示を与えるきっかけになったりする。
旅に出ると、決まって面白いほどたくさん夢を見るが、この
一ヵ月ほどは、記憶に残る夢を見ていない。

 美しい観音様を描いた絵に出逢ったとき、作った歌。その観音
様の名が「夢違い観音」である。


       夢違い観音
 作詩・作曲 藤本すすむ

   雨降る夜は 雨の音を聴き
   布団の温みに 包まれているだけ
   こんな夜には 小さな頃から
   おかしな夢を 見たような気がする
     どうぞ 救いの手を伸べて
     悪い夢にうなされないよううに
     どうぞ 救いの手を伸べて
     暗い海漂う この船に
 堕ちる夢 溺れる夢 ひとり取り残される夢
    そんな夢なら 変えておくれ
       夢違い観音

    風吹く夜は 風の音を聴き 
    引きずる夢に 怯えることがある
    こんな夜が これからもまだ
    年老いて死ぬまで 続くのだろうか
      どうぞ 救いの手を伸べて
      悪い夢を生きているなら
      どうぞ 救いの手を伸べて
      静かに燃える この命に
 狂う夢 むさぼる夢 体を引き裂かれる夢
      そんな夢なら 変えておくれ
         夢違い観音

 堕ちる夢 おぼれる夢 ひとり取り残される夢
      そんな夢なら 変えておくれ
         夢違い観音

…今日の言葉 …
「生きることへの絶望なしに、生きることへの愛はない」(カミュ)
| - | 22:13 | comments(0) | trackbacks(0)
人身事故の多い中央線 / 詩 『中央線』


今日は、仕事へ行くねこです。
中央線に乗って、都心方面へ。中央線の高架線工事がだいぶ進み、
立川から三鷹まで電車の窓から見える景色が少し変わったのに気づく。
ほんの少し高い位置から見える街並みは、その距離感がある分、小さ
くも遠くにも見え、都会で過ぎ去った時間をくっきり感じさせるのだ。
中央線の電車も一部変わり、車内の景観が変わったことも影響している
のだろう。

人身事故の多い中央線。今日は信号機事故で,のろのろの電車に乗り合わ
せた。こんな時は、到着時間のことはすぐにあきらめ、ぼんやり窓の外の
景色を楽しむに限る。
 中央線を利用し毎日通勤していた頃の作品である。オレンジ色の電車が、
口紅を引くように大地を走っているのをイメージすると、満員電車の中でも、
ちょっと色っぽく、大らかな気分になる。


              中央線
         作詩・作曲 藤本すすむ

    甘い顔ばかりまき散らし 右も左もバラバラになった
    半端な望みは負け続き 後ろも前も覆いたくなった
        こんな男にも春は ひとめぐり
    電車に揺られて暮らしに揺れて 日差しに眼尖らせば
   大地の鼓動に街はどよめき 空は乳呑み児のこぼした乳の色
        中央線 紅を大地に引いてゆけ
        中央線 紅を大地に引いてゆけ

   同じ場所に長く居すぎると いい加減さが鼻に付いてくる
   いつかここを抜け出すたくらみが 睡眠不足の朝を連れてくる
        そんな男こそ春に ひと狂い
   電車に揺られて暮らしに揺れて 高層ビルを乗り越えて
   空の痛みを癒しに行こう 可憐な恋を悩みに行こう
        中央線 紅を大地に引いてゆけ
        中央線 紅を大地に引いてゆけ

        中央線 紅を大地に引いてゆけ
        中央線 紅を大地に引いてゆけ

…今日の言葉…
「人生とは、切符を買って軌道の上を走る車に乗る人には
 わからないものである」             (モーム)
| - | 22:37 | comments(0) | trackbacks(0)
こんな歌も作っていました / 詩 『赤痢の詩』

<写真:北スペイン・ロマネスクの教会>

新しいホームページを立ち上げ、1週間たった。
少しづつ知人にお知らせし、返信のメールをいただいている。
「写真・記事満載でおもしろい」「全部読むのに半日かかりました」
「いっぱい旅をしてるんですね」「活動の拠点になるでしょう」
「文章は真剣勝負です」などなど。読んでいただいて、感想・
激励などをいただけるのはとても嬉しくありがたいことだ。
ホームページ、ふらねこ日記が成長するよう、日々精進したいと思う。

 名古屋在住の高校時代の同級生・医師のT君からもメールをもらった。
娘さんが私の『100万回生きたねこ』が好きで、都内のライブに、その娘
さんと一緒に、わざわざ名古屋から駆けつけてくれたこともある。
 そのメールには「これからもどんどん歌い続けて下さい」という励ましの
あとに「今、感染対策委員長をやらされていて、いろいろな感染症にかか
わっています。ところで藤本君は赤痢になったことがあるんだよね」と
近況も添えられていた。
 ご質問にお答えし、初めての海外旅行先・タイ北部のマジョリン村で赤痢
に罹り七転八倒した時のことを歌った『赤痢の詩』を返信します。

             赤痢の詩
         作詩・作曲 藤本すすむ

       頭がボーとして 手をやれば熱っぽい
       体がグテーとして 臭くなってゆく
       柱這うのはヤモリだ
       おなかの痛さ 笑ってる
       空の白い雲 じっとしてるよ
       窓に高いヤシの樹 異国の安宿

       頭がボーとして 何も考えられない
       体がグテーとして まるで牛のウンコ
       このまま死んだら いやだな
       月影頼り またトイレ
       ざわめき聞こえる 知らない言葉だ
       頼りなく光ってる ゆがんだ星座

       帰りたいな 帰りたいな
       ああ 日本へ 帰りたいな

…今日の言葉…
「他人を感動させようとするなら、まず自分が感動せねばならない」
                             (ミレー)
| - | 22:26 | comments(0) | trackbacks(0)
心の垢を落としてますか / 詩 『蕃』

〈写真:フェレンツェ・ヴェッキオ橋の夕暮れ〉

土曜の夜は特別な用事があるとき以外は、卓球の練習に行くことにしている。
2時間ほどびっしょり汗をかき、程よく疲れ、うどん屋「しんと美」へ。
練習あとのビールは格別だ。まずは生ビールを一杯。続いて焼酎の芋ロック。
昨日も3時間ほどよく笑いながら、卓球仲間と呑んだ。

 解散後、自宅とは反対方向の国立駅方面へ自転車を走らせ、ブランコ通りの
「レッドトップ」へ。この店を歌ったのが『カウンターバー』、この店のマスター
を歌ったのが『人生の帰り道』。二つの歌の素材をこの酒場に提供していただいた。
 お店の扉を開け、「卓球の帰り道です」と挨拶すると、『サツマイモの詩』をプ
レゼントした頑亭先生もいらした。。頑亭先生はIさん・Dさんとなにやら宗教
談義。「『般若心経』は,空海の『般若心経秘鍵』ですよ」との先生の言葉に、「ホー」。私がじっくり読んでみたいと思っている書物なのだっだ。「宗教も芸術も、
心の垢を落とすことなんだよ」という話を聴き、私は「ウン」とうなずき、モスコ
ミュールを注文した。

 トイレの近くの小さな掲示板に、画家Mさんの展覧会のチラシが掲示してある。
私もライブのチラシを時々掲示させていただくが、そのお願いをする時は、ちょ
っとの恥ずかしさを打ち消すために、ひとつの言葉を思い出す。経営コンサルタ
ントのTさんから教わった「営業の本質は、知らしめることです」。

 画家Mさんとも会えば楽しく飲んだり、時々展覧会に行かせていただく仲で、
その奥さんのやっている「おでん居酒屋・蕃(ばん)」に、以前はよく飲みに
いっていた。そのお店の忘年会でみんなで歌おうと、私は『蕃』という歌をプ
レゼントした。

                蕃
           作詩・作曲 藤本すすむ

         桜のお猪口に なみなみと
         冷酒注げば この夜に
         月下美人の 花が咲く
            粋な店だね 蕃 蕃
           美男美女来る 蕃 蕃
        進ちゃんファンだね 蕃 蕃 (森進一)
          ママがきれいさ 蕃 蕃
            酔えば幸せさ

         さしつさされつ 徳利の
         気遣うしぐさも いじらしく
         酒の神様 酔いつぶれ
            箸を叩いて 蕃 蕃
          ちょっと静かに 蕃 蕃
            元気な声で 蕃 蕃
          一気に飲み干し 蕃 蕃
             酔えば幸せさ

         桜のお猪口に なみなみと
         冷酒注げば この夜に
         月下美人の 花が咲く
            粋な店だね 蕃 蕃

…今日の言葉…
「花と酒、君も浮かれる春の季節に、
 楽しめ一瞬(ひととき)を、 それこそ真の人生だ」
                (オマル・ハイヤーム)           
   

 
| - | 22:49 | comments(0) | trackbacks(0)
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